浜中町の新規就農状況
昭和58年以降、毎年1~2件、現在までに 町内酪農家の2割近くにあたる40組の方々が就農されています。 出身地も北から南まで、全国様々ですが、北の大地で頑張っています。継続して新規就農が出ていることは、入植した方がきちんと営農をされてきたこと、また受け入れる地域の方が温かく迎えてくれているからこその実績です。
No. | 就農年度 | 出身地 | No. | 就農年度 | 出身地 | |
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1 | 昭和58年 | 神奈川県 | 21 | 平成16年 | 大阪府* | |
2 | 昭和59年 | 北海道 | 22 | 平成17年 | 京都府* | |
3 | 昭和62年 | 大阪府 | 23 | 平成18年 | 茨城県 | |
4 | 昭和63年 | 三重県 | 24 | 平成19年 | 大阪府* | |
5 | 平成元年 | 大阪府 | 25 | 平成20年 | 愛知県 | |
6 | 平成2年 | 北海道 | 26 | 平成21年 | 愛知県 | |
7 | 〃 | 東京都 | 27 | 〃 | 東京都* | |
8 | 平成4年 | 大阪府* | 28 | 〃 | 福島県* | |
9 | 平成6年 | 佐賀県* | 29 | 平成22年 | 北海道 | |
10 | 平成8年 | 東京都* | 30 | 〃 | 東京都* | |
11 | 平成9年 | 神奈川県* | 31 | 平成23年 | 神奈川県* | |
12 | 平成10年 | 山形県* | 32 | 〃 | 石川県* | |
13 | 〃 | 北海道 | 33 | 〃 | 北海道 | |
14 | 平成11年 | 大阪府 | 34 | 〃 | 北海道* | |
15 | 〃 | 東京都* | 35 | 平成24年 | 兵庫県* | |
16 | 平成12年 | 埼玉県* | 36 | 平成25年 | 北海道 | |
17 | 平成13年 | 千葉県 | 37 | 平成28年 | 埼玉県* | |
18 | 〃 | 千葉県 | 38 | 〃 | 神奈川県 | |
19 | 平成14年 | 長野県 | 39 | 〃 | 北海道* | |
20 | 平成15年 | 北海道* | 40 | 〃 | 北海道 | |
*印 : 研修牧場からの就農者。 それ以外は、農家での研修生や酪農ヘルパー出身など このほか、法人による新規参入も平成25年に1件行われています。 |
就農するまで
新規就農する場合、幾つかの段階踏む必要があります。
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研修を始める前に |
まず、研修を開始する前に、よく考えて頂くポイントがあります。
どうして「酪農」なのか?どうして「自分の牧場」なのか?
「酪農ってどんな仕事?」で触れましたが、酪農は特色のある農業です。同じ牛を扱うのなら「肉牛農家」もあります。また酪農でも「観光牧場」や「メガファーム」と呼ばれる数千頭規模で企業形態を取っている牧場もあります。「酪農のどこに惹かれるのか?」「従業員ではなく、自分で経営する牧場としたいのは何故か?」を良く考えてください。
家族や周囲の理解が得られるか?
新規就農を目指すことは、ご自身やご家族の仕事や環境を全て変えることになります。また、自分で牧場を持ち、普段の作業をこなすとなると経営者一人だけでなく、家族みんなで作業することが日常となります。このような大きな変化と牧場生活に理解がなくては就農を目指すことも、営農を続けることも難しくなります。
情報の収集
まず、様々な「情報」を集めなくてはなりません。酪農全般のことは勿論、就農先となる場所探しも重要となります。また、実際に現地を訪ねることも大いに役に立ちます。ここ浜中町では、私達担当者は勿論、町内の研修生・新規就農者と会ってお話いただいたり、酪農体験をしていただいたりしています。仕事も生活する場も同じ場所になるのですから「酪農」や「就農」の情報だけでなく、「生活環境」を知ることが大切です。
ここ浜中町では、25年以上の新規就農の受け入れ実績があり、研修牧場を始め支援体制も整っています。また「浜中町の酪農」で触れたようにしっかりした草地基盤と酪農に適した風土など、多くの魅力があります。
これらのポイントを踏まえ何度も相談しながら、初めて研修の受け入れが可能となります。
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浜中町での研修受け入れ | (ページの頭へ) |
酪農の基礎を身につける為の研修は、「おおむね3年程度」を予定してます。長い期間のように思われるかもしれませんが、「理由」があります。
「広く求められる力」
酪農は牛の世話をするだけでは終わりません。牛は勿論、餌や牧草地の管理、トラクター作業や整備など、知識技術に加え、経営者ですから「お金の管理」もしっかりしなくてはなりません。他の農業に比べ、求められる力が広範囲になります。
「浜中を知る」
自然を相手にする酪農経営では、その土地の気候風土を知ることが非常に重要です。また、浜中の文化や生活習慣に慣れていくことも「牧場生活」を目指す上で大切です。
研修を受け入れるにあたって
「やる気」「根気」「元気」
最も大切なものです。「就農するまで」「営農を続ける」ことは長い年月となります。その間、しっかりとした気持ちが必要となります。また、営農していくことと同じくらい大事なのが、地域での生活です。その地域ときちんと向き合える気質も必要です。
酪農経験は問いません!
未経験を補う為に行うのが「研修」です。実際、町内の新規就農者のほとんどは「牛に触れたこともない」所からの出発です。数年みっちりと研修を行えば、「農業経験なし」のアドバンテージなど関係有りません。また、他の地域での酪農経験は、勿論無駄にはなりませんが、根釧・浜中の営農の形とは異なることもあります。
年齢は「おおむね40歳」まで
これは、第一に「体力的」な問題。第二に、牧場買い入れ時の多額の借入金の返済を考えると、このくらいの年齢が限度となります。
自己資金額の条件なし
「○○○万円自己資金がなければ、研修出来ない」ということはありません。但し、家族構成などにもよりますが、研修中や就農してから経営が安定するまでの数年間は、経済的に厳しい場合もあります。研修中の融資制度も含めて自己資金はあるに越したことはありません。
研修受け入れ先
浜中町では、あなたの希望とこちらの受け入れ状況に応じて研修先を検討します。但し、それぞれの研修先には受け入れられる人数に限りがあり、すぐに受け入れが出来ないこともあります。研修は「町全体」として受け入れますのでその方法や流れは一つではありませんが、研修は「1から10まで、手とり足とり教える学校」ではありません。将来の自分の為に「必ず新規就農する」との初心を忘れず頑張ってください。
(有)浜中町就農者研修牧場
他の研修生と同じ牧場で共同作業しながら、酪農を基礎から学び、技術や知識・経験を蓄積して就農に備えます。また、次の段階の「分場」研修では、一つの牧場の管理者として営農全般を任せられ、より実践的な研修が出来ます。
農家実習
実際の農家に住み込み、家族の方と一緒に作業します。長年の研修受け入れと営農実績のある北海道に認定された指導農業士の元で経験を積むことが出来ます。
(有)浜中町酪農ヘルパー組合
町内の牧場で飼養管理を代行して行い、様々なタイプの飼養体系を体験することは、多くの判断が必要とされる新規就農者にとって良い経験となるでしょう。また、農家の方と作業で接する機会が増えることも大きなポイントです。
(株)酪農王国
平成21年7月に浜中町農協と町内外異業種9社が設立した農業生産法人です。研修牧場が家族経営の就農者を養成する研修が主目的も牧場であるのに対し、酪農王国は牧場としての農業生産活動を通して、法人からの出向者等を研修生として養成し、法人による新規参入に取り組む牧場です。浜中町農協では、離農に伴う担い手確保と浜中町酪農の維持発展のため、研修牧場との両輪で取り組んでいます。
後継者のパートナー (浜中町農業後継者対策推進協議会)
「研修」とは違いますが、「後継者のパートナー」として酪農にかかわっていく道もあります。縁があって道内外から来られた方が大勢、頑張っています。
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研修牧場分場・リース農場 | (ページの頭へ) |
第一段階では、指導者の下で基礎を学び、整った環境で研修していましたが、第二段階では「経営の中心」として牧場を任せられます。「全てお任せ」とはいいませんが、多くの事を自分で判断していかなくてはなりません。研修牧場の分場とリース農場では、その仕組みや条件が少し異なってきますが、自分の描く牧場に近づけ、経営を組み立てる力を養う場であることは同じです。
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牧場の買い取りと独立 | (ページの頭へ) |
第二段階で、経営感覚を養い生産基盤を整え、いよいよ牧場を買います。「牧場一式」には、営農に必要な施設や機械、農地、そして乳牛などが含まれてきます。牧場の価格は、物件の条件やあなたの経営スタイルによって変わりますが、浜中町では「4,000~5,000万円前後」、ほとんどの場合、この段階になって初めて「借入」を行うことになります。
しかし、就農することは「ゴール」ではありません。ここからが、酪農家としての本当のスタートとなります。全てにおいて自分の判断と責任で営農を継続しなくてはなりません。 「どんな経営とするか」自分のイメージに向かって頑張ってください!
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