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FAQfrequently asked questions

  • タンチョウについての質問
Q1 タンチョウは今どこにいるのですか?
Q2 タンチョウの頭はなぜ赤いのですか?
Q3 オスとメスは見分けられるの?
Q4 タンチョウの寿命はどれくらいですか? 
Q5 冬が近づくと、タンチョウは給餌場まで移動してくると聞きました。
タンチョウはどのくらいの長距離を移動できるものなのでしょうか?
 


Q1 タンチョウは今どこにいるのですか?

A
  •  4月〜 8月 タンチョウは繁殖のために、湿原にもどっています。湿原内などで繁殖していますので、この時期はなかなかタンチョウを見ることはできません。
  •  9月〜11月 多くのタンチョウは湿地やその周辺にいますが、秋が深まるにつれ、鶴居や阿寒などの給餌場周辺の地域に集まってきます。この時期のタンチョウの多くは給餌場以外で餌を食べて過ごしています。
  • 12月〜 3月 タンチョウはねぐらと給餌場、そして給餌場近くの自然の餌場で1日を過ごしています。


 

Q2 タンチョウの頭はなぜ赤いのですか?

A
 頭の赤い部分は皮膚です。赤い色は、血がすけて見えるためです。怒ったり興奮したりすると、真っ赤になって大きく広がります。
 


 

Q3 オスとメスは見分けられるの?

A
 外見ではわかりません。一番確実なのは、「鳴き合い」で見分ける方法です。つがいになったタンチョウは、オス・メスが声を合わせて鳴く「鳴き合い」をします。「鳴き合い」では、オスが一声「コー」と鳴くと、それに続いてメスが「カッ、カッ」と二声鳴きます。また、このとき、ふつうオスは、メスよりも翼を少し高く持ち上げます。


 

Q4 タンチョウの寿命はどれくらいですか?

A
 丹頂鶴自然公園で40歳近くまで生きたタンチョウがいます。野生のタンチョウがどのくらい生きるのかは不明です。現在、1988年から足環をつける調査が行われており、これによると、2012年12月現在では22歳のメスが最高齢です。


 

Q5 冬が近づくと、タンチョウは給餌場まで移動してくると聞きました。
   タンチョウはどのくらい長距離を移動できるものなのでしょうか?

A
 大陸のアムール川(黒竜江)流域のタンチョウは、8,00 〜 2,200q移動して中国や朝鮮半島の越冬地へ行きます。ただこれは、厳密には、どれだけ「移動するか」に対する答えで、どのくらい「移動できるか」の答えではありません。
 ゴールがもっと遠ければ、「移動できる」距離も伸びます。
 しかし、北海道のタンチョウは、最長のサロベツ(宗谷)-下雪裡(釧路)間でも、300qほどの移動です。
 ただしこれは、スタートとゴール間の直線距離ですから、実際に飛ぶ距離はもっと長いはずです。
 残念ながら、それがどれくらいかは、わかりません。
 さらに、この距離を一気に飛ぶかどうかも不明です。が、地上で時々休みながら移動すると推測しています。
 では、休まずにどれくらい飛べるでしょうか。春と秋の移動のとき、上昇気流に乗り数百mもあがることもあるので、かなり遠くまで飛べると思います。しかし、実測記録はありません。ただ、根室海峡を渡って国後島を往復したタンチョウがいますから、20-30qは軽く飛ぶはずです。
 今よりさらに羽数が増えたら、昔のように津軽海峡を越え、関東まで1,000q近く飛んでいくツルが現れるかもしれませんね。(正富宏之)

会報「Tancho-第2号」より


 





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