大喜館の泉質解説・効用
 男湯 大浴場
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平成15年2月22日に医学博士で温泉気候物理医学会認定温泉医の大塚吉則北大助教授にご講話いただいた内容より一部ご紹介します。
大喜館の泉質は強食塩泉に近い食塩泉(温泉全体の20%程度を占める)で、温泉水1kg中にナトリウムイオン3418mg、塩素イオン12850mgを含有し、入浴するとナトリウムイオンが皮膚表面の脂、蛋白成分などと結合して膜を作るため、
湯冷めしにくく、(弱)アルカリ性のため、肌を滑らかにする泉質です。また、食塩泉には殺菌作用も存在します。
カルシウムイオンの含有量も1kg中
4250mg
と富んでいて、以下の効用があります。
- 痒み、痛みを抑制させる作用
- 水分を保持し、肌に潤いをあたえる作用
 女湯 岩風呂
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他の成分としては、マンガンイオン、ヨウ素イオンも含まれていて、細菌感染を防ぐ重要な成分です。
大喜館のような各成分の高い温泉は、刺激が強く入浴当初は“ピリピリ”して刺激が強いので無理をせず、体を慣らしながら入ることが重要です。温泉療法(湯治)では効果が出てくるまで反復して入浴することが肝要ですが、皮膚の状態が悪化することもあるので注意深く行うようにしてください。
アトピー性皮膚炎に対する効用
大喜館の泉質にはアトピー性皮膚炎の治療に役立つ成分が豊富に含まれています。また、「温熱刺激」と「泉質刺激」両方の効果が期待できる温泉療法は、アトピー性皮膚炎の治療に対して有効な手段です。しかし、身体に合わなくて悪化する場合もあるので、医師の監督の下、あくまでも慎重に行ってください。
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源泉名 |
喜 泉 湯 |
2 |
源泉所在地 |
北海道釧路市新富町14番5 |
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温泉分析 申請者 |
北海道釧路市新富町14番7 株式会社 大喜館 代表取締役 板井 進 |
4 |
泉 質 |
カルシウム・ナトリウム一塩化物泉(弱アルカリ性高張性低温泉) (旧泉質名:含食塩一塩化土類泉) |
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療養泉分類の泉質に基づく禁忌症、適応症等は次のとおりである。 |
浴
用 |
禁忌症 |
急性疾患(特に熱のある場合)、悪性腫瘍、重い心臓病、
呼吸不全、腎不全、出血性疾患、活動性の結核、高度の貧血、
その他一般に病勢進行中の疾患、妊娠中(特に初期と末期)。
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適応症 |
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、
うちみ、くじき、痔疾、慢性消火器病、慢性皮膚病、
病後回復期、疲労回復、健康増進、虚弱児童、慢性婦人病、
冷え症、きりきず、やけど。
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飲
用 |
禁忌症 |
腎臓病、高血圧症、甲状腺機能亢進症、 その他一般にむくみのあるもの。 |
適応症 |
慢性消火器病、慢性便秘。 |
 男湯 ゆったりとした湯船
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温泉入浴の影響
温泉に入ると身体には「温熱作用」「静水圧作用」「成分作用」の主に三つの影響が加わりますが、温泉等の“大きな風呂”に入浴することで精神的にもリラックスされ、脳波のα(アルファ)波が増えてきます。
この状態が、身体を正常な状態に取り戻し、人間本来の自然治癒力を促すことができるのです。
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